「神直日」とは何か
「神直日」とは、天地創造のはじめにあらわれた、神さまご自身の霊魂の本体です。すべての命と世界を生み出す、清明にして光り輝く霊の源であり、そこには神さまの愛と叡智が、限りなく込められています。荒魂・和魂・奇魂・幸魂すべてに備わる「直霊」の中心にあたります。
私たちの魂に宿る「大直日」
神さまは「神直日」の霊を私たち人間にも授けてくださいました。それが「大直日」──神さまと同じ性質を持つ直霊であり、人間の魂の源です。
この大直日が宿っているために、わたしたちは本来、美しく、まっすぐに生きる力を授かっています。迷うことも、誤ることもあるけれど、魂の奥にはいつも“神さまのみ心に叶った正しき道”を知るはたらきがあります。
人は皆、神さまの分霊をいただいた尊い存在です。だからこそ、大直日は、どんなときも希望となり、生きる力を与えてくれます。神につながる魂に立ち返ることこそが、人生を立て直す鍵となります。
大本の基本宣伝歌の中に、次のようにあります。
「この世を造りし神直日 心も広き大直日 ただ何事も人の世は 直日に見直せ聞き直せ 身の過ちは宣り直せ」
この教えこそが、誰もが心穏やかに暮らせる世の中を築くための要となります。
自分の言葉やふるまい、心のあり方を、神さまの霊である大直日によって見つめ直し、誤りに気づいたときは、すぐに素直に悔い、詫びて改める。
怒りや恨み、憎しみ、恐怖などの負の感情を抱かず、他人にも抱かせないよう、明るく、温かく、素直に、前向きに努める。そうして、心の中に平和を築くことが大切です。
日々の小さな積み重ねの中で、自分の心のあり方を常に点検し、過ちがあれば素直に認めて改めること。その積み重ねによって、魂は磨かれ、成長していきます。
わたしたちの中にある「大直日」は、いつでも神さまのみ心に叶った正しき道へと戻る力をもっています。そのはたらきを信じることで、神さまと共に歩む道を選び取ることができます。
一人ひとりが、自らの内なる直霊に耳を傾け、心を正し、日々の暮らしを清めていくとき、家庭も地域も、ひいては社会全体が、神意にかなった「みろくの世」へと立て直されていきます。
大本のお示し
人間には、一霊四魂というものがある。一霊とは、すなわち真霊であり、神直日、大直日と称するのである。そうして、神直日とは神さま特有の直霊であり、大直日とは、人間が神格の流入を摂受したる直霊をいうのである。そうして四魂とは、和魂、幸魂、奇魂、荒魂をいうのである。(中略)そして荒魂は勇を司り、和魂は親を司り、奇魂は智を司り、幸魂は愛を司る。(『霊界物語』第四十七巻 出口王仁三郎著)
一、直日の霊は荒魂の中にもあり、和魂の中にもあり、奇魂の中にもあり、幸魂の中にもあり。
二、四魂各極めて美はしく至つてくはしき霊の名なり。神典にはこれを神直日大直日の神と云ふなり。
三、直霊と云ふものは実に善の善なるもの、美の美なるものなり。
四、直霊なるものは過ちを未だ起らぬ先に、消し亡ぼすものなり。
五、各魂用ひて直日その中にあり、これすなはち直霊なり。
六、直霊なるものは非時の者なり。
七、神直日とは天帝の本霊たる四魂に備はれる直霊を云ふなり。
八、大直日とは吾人の天より与へられし吾霊魂の中にある直霊を云ふなり。
九、要するに神直日は天帝の全霊の中にある直霊にして、大直日は神の分派たる人類の霊魂中にある直霊を云ふなり。(『道之大本』 出口王仁三郎著)
朝日は照るとも曇るとも 月は盈つとも虧くるとも
たとえ大地は沈むとも 曲津の神は荒ぶとも
誠の力は世を救ふう
三千世界の梅の花 一度に開く神の教
開いて散りて実を結ぶ 月日と土の恩を知れ
この世を救ふう生神は 高天原に神集ふ
神が表に現はれて 善と悪とを立て別ける
この世を造りし神直日 心も広き大直日
ただ何事も人の世は 直日に見直せ聞き直せ
身の過はのり宣り直せ。
(『霊界物語』第一巻 出口王仁三郎著)
東海教区特派宣伝使 前田 茂太