「出口王仁三郎聖師 皆神山ご入山九十周年記念大祭(令和元年10月27日)」のおかげ話

大本長野主会皆神山祭典

台風19号直撃 千曲川の氾濫

今から2年前の、令和元年10月12日午後から13日早朝にかけて、猛烈な豪雨を伴う台風19号が長野県内に最接近し千曲川が決壊しました。千曲川流域では、広い範囲で河川の堤防決壊や浸水被害が発生し、多くの家屋が飲み込まれるなど大災害に見舞われました。
この台風被害で、我が家もライフラインと通信が寸断されました。なんとかその日の午後には分所の月次祭・合同慰霊祭を執り行うことができました。しばらく連絡が取れない状況がつづきましたが、ほどなくして通信が回復したので、急いで、管下の信徒の被害状況を確認しました。大神さまのおかげをいただき信徒に被害はなく、ほっと胸をなでおろしました。すぐさま、2週間後(10月27日)に行われる記念大祭の祭場となる皆神山の状態が心配になり、松代地区に車を走らせました。
松代温泉地区に入ったとたん、水に浸かったショッピングセンターや道路などの状況が眼に飛び込んできました。松代温泉地区は河川の氾濫によって広範囲に浸水被害を受けていました。

 

一夜明けて

翌日(14日)は、皆神神社 秋季例祭大祭に大本長野主会代表として参拝するために道路の状況などを確認しながら皆神山に車で向かいました。祭典後、皆神神社宮司様にご挨拶を済ませ、皆神山から長野市方面を見下ろすと、大きく川の形を変えたいつもと違う千曲川が眼前に広がっていました。被害の大きさが一目で分かりました。
その後、記念大祭参拝者の宿泊所として押さえていた国民宿舎松代荘の状況を確認しに行くと、松代荘の目と鼻の先まで浸水被害がありましたが、奇跡的に松代荘に被害はありませんでした。大神さまのご守護をいただいたと感じました。数日後には道路も復旧し通行可能となりました。これで、記念大祭が出来ると確信し長野主会一同、皆神山神苑の整備・準備に専念し記念大祭に備えました。

 

大難を小難に、小難を無難に

祭典の前日、松代荘は台風19号の影響で、宿泊予約のキャンセルが多数あったようです。宿泊の予約をはじめた当初は、他の宿泊客との兼ね合いで個室の予約数など十分とは言えない状況でしたが、多数のキャンセルを受け、松代荘の支配人からご配慮いただき、祭典前日は、大本信徒のみで利用させていただくことができました。建物に被害もなく、損害も最小限に抑えられたことに対して、松代荘側も、大本信徒の予約を受け入れていたことで、ご守護をいただいたと大変喜んでおられました。この言葉を聞いて大きなおかげをいただいたと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
あちらこちらに台風被害の爪あとが生々しく残るなか、「出口王仁三郎聖師 皆神山ご入山九十周年記念大祭」当日を迎えることができました。
祭典には、皆神神社宮司様、大本本部長はじめ全国各地から多数の大本信徒の皆さまにご参拝いただき、清々しく祭典を執行させていただきました。
祭典終了後、皆神神社宮司様に、記念祭典の御礼のご挨拶にお伺いした折に、宮司様から、「国民宿舎松代荘をご利用していただきありがとうございました」とお礼の言葉を頂戴いたしました。
私の親戚(長野市長沼)のリンゴ農家も、千曲川の氾濫で床下浸水の被害に遭いましたが、ケガもなく無事に避難することができました。記念大祭のお土産としてお願いしていたリンゴも、無事にいただくことができました。
台風19号により、県内外含めて、大きな被害があったにもかかわらず、信徒に被害もなく、記念大祭を無事執り行うことができました。これらすべて、大神さまに「大難を小難に、小難を無難に」していただき、大きなご神徳をいただいたと心の底から感謝の気持ちがこみ上げてきました。

コロナ禍で、大変な状況ではありますが、大神さまのご守護を信じ、これからも誠心誠意ご神業奉仕に邁進させていただきます。

 

長野主会 池田勝身